30 décembre 2000

2000年 年間ベストアルバム


 今年は、不作だった。ミシェル・ジョナス、ディディエ・シュストラク、スティーリー・ダン、小野リサ、…贔屓の人たちが出した新譜はみんなしてなんかパッとしなくて、悲しかった。自分の感性にヤキがまわったのかとも思ったが、そうではない。魂を揺さぶり動かすアルバムにはそれでも出会うことができたのだから。あくまで「今年よく聴いたアルバム」であって、新譜もあるがそうでないのもある。しかも順不同。
ブラジル系
Homagem Brazileira / SANDY CRESSMAN  
聴いた回数はたぶん第一位。米人女性シンガー(でもポルトガル語完璧)とブラジル人ピアニストの「ブラ魂米才」的名作。疾走感あふれるリズムセクションもメチャメチャファンキーでイケテいる。イヴァン・リンス・メドレーなんてのもいいじゃないか。
でも、これはジャズのレコードですね。歌い方もジャズはいってる。
彼女のHPは
こちら。試聴もできます。


Voz e violao / JOAO GILBERTO
ジョアンの声が小さすぎるのではない。あなたの心の中がやかましすぎるのだ。耳をすまし意識を集中することが出来る者にしか感じ取ることの出来ないヴァイヴ。プロデュースしたカエターノ・ヴェローゾの言うとおり、この人の歌を越えるものは静寂しかない。30分しか収録されてなくても怒ってはいけない。世にはびこる音楽の虚飾や余剰を省いたら果たして30分も残ると思うかい?
 
ヨーロピアン・トラッド系
Karelia visa / HEDNINGARNA ムチャでラディカルな北欧トラッド・シーンの最北を突っ走る彼らの新作はやはり凄すぎ。過去作に比べると打ち込みやサンプリングといった現代的手法は後退したが、古楽器主体でさらにすごいことやってしまった。オール木製のロボコップが大暴れしてるような感じ。トラッド曲「恋人はアメリカに行ってしまった」も彼らにかかるとアメリカじゃなくて黄泉の国とかに行ってしまったみたいに聴こえる。
Whilia / FERNHILL
ソウルだなあー。曲がトラッドだとか民族楽器使ってるからといってトラッドの枠の中だけで語るにはあまりにもエモ―ショナルな新譜。もうエディ・リーダーとかジョニ・ミッチェルとかああいう世界。アイリッシュとはまた違うケルト的情念のカタマリ。
TULLI LUM
いやーびっくりした。いきなりそれもエストニアだ。地元民向けの受けない「民謡」でも、雰囲気だけのイージーな「ワールド・ミュージック」なんかでもないぞ。脈打つ民族の血とミュージシャンシップの融合だ。ジャズ入ってる人たちにトラッドいじらせるとホントすごいことやるねえ。


その他
大貫妙子名曲選(自作)今年も大貫さんばかり聴いた。旅のお供に大貫さん、盛り上がって大貫さん、絶望して大貫さん。どのアルバムといわれても困るし、今年でた新譜はちょっとピンと来なかったので、わたしが自分で編集したMDを挙げておく(ひきょう)。終わった愛の無常を歌ううたが多い大貫さんだが(わたしがそう感じるだけか)、「DRAWING」ではなぜかいやに成就した愛の至福を歌ったものが多いのは、当時彼女自身が盛り上がっていたんだろうか。ジャケ写の笑顔もミョーに幸せそうだし。いいな。

ルア・ラランジャ / 比屋定篤子
この人のうたもよく聴いたなあ.不思議な温もりとチカラのあるヴォイスにブラジル風味の美しい楽曲。3枚の中でやはりこの最新作がいい。

BBC sessions / RENAISSANCE
70年代のライヴ。あの時代で、イギリス。モロである。オーケストラ抜きでバンドだけで勝負してるのが勢いが感じられていい。今年でたVo.のアニーさんのソロは、大仰なシンセのオーケストレーションがダメで殆ど聴いてない。やはり初期と「四季」「碧の幻想」期の楚々とした情緒がルネッサンスの本来の味だとわしは思うぞ。
このバンドをプログレと呼ぶのはもうよそう。アコースティック・クラシカル・ヒーリング・ブリティッシュポップス。なんちゃって。
再編して新譜も出たけど、世間の評判があんまし芳しくないので聴いてない。だって、ピアノとベースの、いちばん濃い二人が戻ってないんでしょ。

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