Barcarola / Riccardo Zegna


c0157227_21264737.jpg 「舟歌」と題されたこのアルバムはイタリアのピアニストのリーダー作。
 編成は彼に加えてサックス、アコーディオン、チェロという、強引なまでにヨーロピアンな編成でこの上なく静謐で優美な音楽を作っています。
 ピアノとチェロの絡みはジャズというより、わたしの大好きなフォーレあたりの室内楽曲を思わせるような雰囲気さえあり、サックスとアコーディオンが入ってきてようやく「あ、これJAZZだった」と思い出す場面もしばしば。
フォーレやドビュッシーがジャズの時代に生きていたらこんな曲を作ったかも知れないなと思うような儚げな美しさに溢れています。
 教会の大聖堂でレコーディングされたこの音に身を任せていると、昔訪れたヴェネツィアの裏街の風景がフラッシュバックするかのようです(録音はペルージャだけど)。このEGEAというレーベル、ほかにもなかなかやってくれそうなアルバムを出してるようです。

 ちなみにアコーディオンは誰かと思えばギル・ゴールドスタイン。ピアニスト/アレンジャーとして大御所の彼にこんな余芸があったとは(ところどころ彼のソロコーナーがあり、ちょっと眠くなる)。しかしネットで探してみたらおっさん、今井美樹のレコードでもアコーディオン弾いてたとか仰天情報があったりして。 

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