500年前のぷっぷくぷー

 















図書館に。

いにしへの絵巻物を見るのが好きで、その関係の大型本を紐解く。すると初めて聞く絵巻が。

「福富草紙」。15世紀室町期の作。
見ていくと、あまりの面白さとバカバカしさにグイグイ引き込まれ、ここに記してみなさんに伝えずにはいられない。
屁で器用に音楽を奏でて踊る屁芸の名人の爺さん。貴族の間で大ブレイク、方々の屋敷に呼ばれて屁ライヴを行い、ギャラが貯まって長者となる。
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それを見た近所のおっさん、自分もあやかろうと弟子入りを志願。
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しかし屁名人、「これがいい屁の出るクスリだ」とうそをついて、朝顔の種(じつは下剤)を渡す。
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意を強くして、クスリ飲んだ上で弟子を名乗って屋敷に営業に行ったところ歓待され、ご馳走が出る。
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満腹したところで下剤も効いてきて、そろそろ聴かせてくれとのリクエストにそれではとブロウしたところ(以下略
と書いててバカらしくなるほどの内容ですが、噴水状に描かれた○○○に「きったねー、くっせー」と大騒ぎする観衆などの表情がヴィヴィッドで、これは500年前のギャグマンガ(しかも「トイレット博士」)だなあと妙に関心。しかもスカトロなのに国重文だ。

(写真は、屁名人の活動初期、ストリート屁ライヴのようす)

ぷっぷくぷーのぷーと口ずさみながら帰宅してから福富草紙について検索してみると、驚いたことにその続編があるというではないか。
その名も「放屁合戦絵巻」。こっちはここhttp://sma-collection.suntory.co.jp/で閲覧できる(「絵画」→「絵巻」→「放屁合戦」)。
こちらはさらにバカバカしさがエスカレートして、坊さんたちがひたすら屁合戦をし、しまいには巨大な袋にためて放射したりしておりもうどうしようもない。しかもどいつもこいつもおいなりさん丸出しだ。

なぜ続編かというと、最後のほうに出てきて扇を屁で落とす勝負をしている尼婆さんが、福富の屁名人・高向秀武の娘という設定なのだそうだ。

だから何なんだ。
ていうか、この画風はしりあがり寿に似ている...

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