Dutch rare folk - 43 Lost Classics from the Golden age of Nederfolk 1967-1986

 
 近年Ambrozijn,Lais,Kadrilなどのトラッド系アーティストが国内チャートに食い込む活躍を見せている隣国ベルギーに比べると、オランダはその手の音楽にとって不毛の地であるかのようですが、70年代には確固たるシーンがあって百花繚乱の趣であったといいます。

 このコンピはそんな時代に、オランダ各地方のクラブを根城に野辺の花のように花開いたトラッド/フォーク系バンドの、多くはCD化すらされていない音源を集めたマニア随喜の2枚組。

 ここで少し試聴できますが、目玉はプログレフォークの超名盤2枚を残したChimeraの初CD化音源(Disc1⑨)ですが 他の収録アーティストも編集者の好みなのかあるいは当時のシーン全体がそういう感じだったのか、哀愁を湛えた曲調や女性Voをフィーチュアしたものが多数を占め、プログレからこのジャンルに入ってきた向きにはたまりません。Deirdre(Disc1⑳) やDageraad(同⑮) などといった未知のバンドの超絶哀愁曲に驚愕。

 大半はオランダ語、一部は英語、少数言語フェチには各地方言やフリースラント語なんてのもうれしい。
 ブックレットの写真がこれまた、オランダの田舎の70年代、というツボを押さえたナイスなものばかりで、これだけでご飯3杯はいける。

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