Pino Daniele

 
ここトーホクも梅雨ただなかですが皆様いかがお湿りでしょうか。
 鬱陶しい季節は、ブリージンかつメロウなAORを聴いてサワヤカにいきましょう。きょうご紹介するピーノ・ダニエーレは70年代から活動するイタリアのシンガーソングライター。ほどよくスムース、ほどよくスケベな曲とアレンジにイタリア語のヴォーカルが乗ったサウンドは、イタリアの青空を思わせる爽やかさの中にもヨーロッパらしい翳りと歌心が香り、正しいラテンおじさんを目指すわたしやあなた必須のアイテムと申せましょう。
 
 20数枚アルバムを出している彼の音楽性を一言で言うのは難しいですが、(ネットではけっこう「JAZZっぽい」と書かれてますがそうでもない)、基本はAOR、そこにときにブルーズ、ときにアラブや地中海やアフリカのエスノ風味、ときには故郷ナポリの伝統音楽、といったスパイスが散りばめらた多彩なものとなっています。90年台に入ってからはちょっとファンキーかつブルージーな、ビル・ラバウンティやボズ・スキャッグスのイタリアVer.といった趣。

 アルバムはなんせ数が多いのでどれかといわれると悩みますが、3枚組ベスト「The platinum collection」は比較的王道AORな曲を中心に集めてあり、とっつきやすいです。
 個人的には94年「Passi D'autore」かな。全体的にジャジーでゆったりした雰囲気で、ジャンゴ・ラインハルトの「Nuage」にイタリア語詞を付けて歌ってたりもしてよいです。かと思えばルネッサンス期ポリフォニーみたいな合唱団をバックにした、プログレな曲もあったりして、一筋縄ではいきません。

 ではYouTubeからクリップをどうぞ。
 1.最新アルバムから。ちょいスペイン風。クロいほうのパーカッショニストはナナ・ヴァスコンセロスでしょう。
 2.95年のアルバムから、エロかわいいおねいちゃんとのデュエット
 3.ライヴ盤「Scio」のころの80年代のライヴから。音はジノ・ヴァネリみたいな雰囲気ですね。ルックスはカッコ悪いけど。

 ウェブサイトはなぜか表紙しかないので、活動歴についてはここで。
 

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