Taipuva Luotisuora

 フィンランドの若いバンド。
 全体像は初期のCamelのような幻想的な雰囲気に近いのですが、従来のプログレの持つ構築的な手法とはちょっと異なり、アンビエントぽい茫漠としたうねりの中に夢幻的な旋律を紡ぎ出す造り。(こういう形式の音は、ひょっとしたらプロトタイプになってる最近のアーティストがいるのかもしれませんが、もしいたとしてもそんなの知らないプログレ中年には新鮮)
 さらにはそこにカンテレやフィドルなどの伝統楽器が絡むと、かの地の深い森や凍りついた夜の空気が香って参ります。

 達者なドラマー、ツボを突いたアナログシンセ使いなどが聴きどころですが、なんといってもカンテレの異界的な響きが轟音のなかでさざめく様が、かの国の冬の夜闇に踊るオーロラの如し。

 バンドのサイトはここ
 CDは日本には入ってきていないようなので、Youtubeで聴くしかないのですが。




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