Tõnu Naissoo Quartet Feat. Anna Põldvee / Kui tahad olla hea (2009)

 来日もしているエストニアのトップジャズピアニスト、トヌー・ナイソー。プログレ者にはソビエト時代に名盤を残したプログレバンドKaseke のキーボード奏者として知られてもいます(わたしもそこから入った) 。 このアルバムは「Music of Uno Naisoo」というサブタイトル通り、トヌーのお父さんのウーノの作品をカバーしたトリビュートアルバムです。

 ウーノ・ナイソーは戦後のソ連時代、ジャズのみならず幅広いジャンルで活躍したコンポーザーでその作品は今もエストニアのスタンダードナンバーとして親しまれている由。伝統音楽のエッセンスを盛り込むことでも知られ、60年代にラジオ・モスクワのジャズ番組のテーマ曲として使われた「Eesti tants (=Estonian dance)」にもその片鱗が伺えます。

 カルテットはトヌーの他、キレキレ系ドラマーToomas Rullはじめエストニアンジャズの作品でよく見る面々。トヌーは時にフェンダーローズも弾いて今風のアシッド感も漂わせたりして、他のアルバムでは聴けないトンガリ方が小気味いい。管はベースクラリネットで、これもよそではあまり聴けない味を出していますね。

 大半の曲はヴォーカル入り、若き女性シンガー、アンナ・プルドヴェーが勤めます。
この人が歌ってる動画は見つからなかったですが、アルバム収録曲を別編成で歌ってるのがありました。タイトルは「Black man」の意。



このアルバム、タリンのCD店で見つけてトヌー買いしてきてウェイウェイだったのですが、帰って調べてみたらなんと澤野工房から出てたではないですか。なので試聴はアトリエサワノのサイトでドゾー
https://soundcloud.com/atelier_sawano/sets/t-nu-naissoo-quartet-feat-anna

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