Ilu sõitis jõge pidi / Elletuse (2017)

 エストニアの伝統歌とジャズを融合させたプログレッシヴなプロジェクト、Helletused名義でほぼ同じメンバーで出したアルバムを1stと数えるならばこれで3枚目。リーダーのPaul Daniel とリードシンガーのLiisi Koikson は1st以来不動ですが、もう一人のシンガーはCätlin Jaago からLiina Saar に交代。
 冒頭から流麗なピアノとシンセが流れ出しプログレ心を鷲掴みにされますが、ピアノはJoel Remmel、全編にこれまでにも増してジャジイで清涼な風味を加えています。Joel のトリオでも叩いているドラマー、Aleksandra Kremenetski も全2作に続いて全面参加。
 全体は1曲目のようなプログレッシブで空間の広がりを感じさせるような楽曲のほか、これまでにない実験的ジャズロック調のものとに2分されており、トラッド色は薄くなっています。その点これまでのファンには衝撃的かも。それでも前者の心洗われる清涼感のためにこのアルバムを求める価値はあるし、やはり以前の作風を踏襲した最後の2曲ではほっとします。次作も楽しみ。
タイトルは「Beauty went by the river」の意。

AppleMusic、Spotify ともに聴けます。

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