Kõikide järvede kuu / Veronika Portsmuth (2011)

この上なく透き通ったヴォイス、エストニアントラッドの香りも漂う美しいメロディを、バックを固めるJoel Remmel (pf) に Paul Daniel (gt) といったエストニアジャズの立役者たちの繊細な演奏が引き立てる。いっぺんで気に入ってアルバムを取り寄せ、クレジットを見てみるとさらに驚いたことには、すべての楽曲はLembit Veevo(1926-2000)というエストニアの作曲家による合唱曲をジャズアレンジしたものなのでした(しかもヴェロニカさんの本職は合唱団の指揮者)。メロディの非jazz的な荘厳なまでの美しさはさもあらんといったところ。それを知った上でアルバムを聴きなおすとまたアレンジの絶妙さに感銘を覚えることしきり。
 とにかくこれを聴けばどんな邪悪な魂も洗浄されて清い生活を志すに違いないほどの美しさなので女性Voファンもプログレ者もぜひ。

 タイトル曲と、その原曲の合唱を置いとくので聴き比べてみるもまた趣があるでせう。




AppleMusicとSpotify で聴けます。

Comments