vERsO / Elsa Martin

さきにご紹介したところのイタリアはフリウリ語圏のシンガー。これは2012作のソロアルバム。
モダンなアコースティック造りの中に土着テイストをブレンド。イタリア語ありフリウリ語ありの自作曲のほか、3曲でTrio di Givigliana なる女声トラッドコーラスが間奏曲のようにフィーチュアされる。
しかしトラッド云々よりなにより、メロディにもアレンジにも歌唱にも、わたしがなぜにイタリアの歌モノが好きかという理由が詰めこまれたすばらしいアルバム。とりわけバラード調の「Neve(雪)」には70年代以来イタリアの音楽に変わらず流れる伝統と様式美とお約束が貫かれており、終盤オルガンの白玉がたなびくに至っては全イタロ好き及びプログレッシャー落涙不可避でしょう。

 

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